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台湾有事で最初に中国側につく国はどこか? 実は中国に「本当の同盟国」がほとんどいない理由

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台湾有事が現実になった場合、中国の味方になる国はどこなのでしょうか。

日本では「中国は孤立する」「世界は台湾を支持する」という見方がよく語られます。しかし現実の国際政治はもっと複雑です。

確かに中国は経済力で多くの国と結び付いています。しかし、いざ戦争や大規模危機が発生したとき、中国のために本気でリスクを負う国がどれだけ存在するかとなると話は変わります。

実は台湾有事を考える上で重要なのは、「誰が中国側につくのか」ではありません。

むしろ、「中国にはなぜ本当の同盟国が少ないのか」を理解することです。

目次

中国はアメリカのような同盟網を持っていない

台湾有事を考える際、多くの人が見落としている前提があります。

それは中国にはアメリカのような同盟網が存在しないことです。

アメリカには、

  • 日本
  • 韓国
  • オーストラリア
  • フィリピン
  • NATO加盟国

など、条約によって結ばれた同盟国があります。

一方、中国にはそれがありません。

中国と最も関係が深いロシアですら軍事同盟ではありません。

つまり台湾有事が発生しても、中国側で参戦する国が次々と現れる可能性は高くありません。

中国自身もそれを理解しています。

そのため中国が求めているのは、「一緒に戦う国」よりも「中国を孤立させない国」なのです。

最初に中国支持を表明する可能性が高いロシア

最も早く中国支持を打ち出す可能性が高い国はロシアです。

理由は台湾ではありません。

ロシアにとって重要なのはアメリカです。

台湾海峡で危機が発生すれば、アメリカはアジアへ軍事資源や外交資源を集中させる必要があります。これはウクライナ問題を抱えるロシアにとって有利な状況です。

近年の中露関係は大きく強化されており、エネルギー、軍事、外交の各分野で協力が進んでいます。そのため台湾有事では、中国支持を最も早く表明する国としてロシアが有力視されています。

ただし重要なのは、ロシアは中国のために動くのではなく、自国の利益のために動くという点です。

北朝鮮は「第二戦線」を作る可能性がある

軍事面で中国にとって最も役立つ存在は北朝鮮かもしれません。

とはいえ、北朝鮮軍が台湾へ派兵する可能性は極めて低いでしょう。

中国が期待するのは別の役割です。

台湾有事の際に北朝鮮が朝鮮半島で軍事的緊張を高めれば、アメリカ、日本、韓国は台湾だけに集中できなくなります。

例えば、

  • ミサイル発射
  • 大規模軍事演習
  • 国境での挑発行動

などが起きれば、在韓米軍や自衛隊の一部戦力は朝鮮半島への対応を迫られます。

中国から見れば、それだけで十分な支援になります。

イランは中国よりも「反米」で動く

イランも中国支持に回る可能性が高い国です。

しかしイランも台湾に特別な関心があるわけではありません。

イランの行動原理は一貫して反米です。

中国とイランは近年、経済・エネルギー分野で関係を強化しています。台湾有事では、

  • 中国支持声明
  • 制裁回避協力
  • エネルギー供給維持

などの形で中国を支える可能性があります。

ただしイランも中国の同盟国ではありません。

中東情勢が優先であり、中国のために直接軍事介入する可能性は低いでしょう。

東南アジアで中国寄りになりやすい国々

中国が重視しているのは大国だけではありません。

東南アジアには中国との結び付きが強い国々があります。

代表的なのは、

  • カンボジア
  • ラオス
  • ミャンマー軍政

です。

これらの国々は中国から多額の投資や支援を受けています。

そのため台湾有事が起きた場合、中国批判に加わらず「台湾問題は中国の内政問題」という立場を取る可能性があります。

軍事支援はなくても、中国にとって外交的な支援になります。

中国が本当に欲しいのは「味方」ではなく「制裁の抜け穴」

ここが最も重要なポイントです。

多くの人は、中国が台湾有事で味方の軍隊を求めていると考えます。

しかし実際には違います。

中国が恐れているのは軍事力よりも経済制裁です。

ロシアはウクライナ侵攻後、西側諸国から大規模制裁を受けました。中国も同じ事態を警戒しています。

だからこそ中国は、

  • 制裁に参加しない国
  • 中国との貿易を続ける国
  • 中国を国際社会で擁護する国
  • 国連で反対票を入れる国

を重視しています。

中国にとって必要なのは第二のロシア軍ではありません。

経済的孤立を防ぐネットワークなのです。

日本との違い

日本は台湾有事を遠い地域紛争として見ることができません。

台湾海峡は日本のシーレーンに近く、半導体供給網とも密接に関係しています。

さらに沖縄や南西諸島の安全保障とも直結しています。

一方でロシアやイラン、北朝鮮にとって台湾有事は、台湾のための戦争ではありません。

アメリカを牽制し、自国の利益を拡大する機会として見られる可能性があります。

ここに日本と中国側諸国との大きな認識の違いがあります。

中国が抱える最大の弱点

台湾有事を巡る議論では中国の軍事力ばかりが注目されます。

しかし中国の最大の弱点は、実は同盟網です。

アメリカには世界最大級の同盟ネットワークがあります。

一方、中国には経済的パートナーはいても、命運を共にする同盟国はほとんどありません。

ロシアも、北朝鮮も、イランも、中国を支援する可能性はあります。

しかし彼らは中国のために動くのではなく、自国の利益のために動きます。

台湾有事で最初に中国支持を表明する国はロシアかもしれません。

しかし中国が本当に直面している問題は、「最初の味方が誰か」ではなく、「最後まで一緒に戦ってくれる国がいるのか」という点なのです。

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この記事を書いた人

東アジア観測所は、中国・東アジアの経済、社会、テクノロジー、地政学を観察するメディアです。
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