中国といえば米や麺を思い浮かべる人が多いでしょう。
実際、中国では長い間、朝食といえば粥、包子、饅頭、油条、麺類が中心でした。日本のように食パンを常備し、毎朝トーストを食べる文化はほとんどありませんでした。
ところが近年、中国ではベーカリー市場が急成長しています。都市部ではおしゃれなパン屋が増え、クロワッサンや食パン、デニッシュを食べる若者も珍しくありません。
なぜ米食大国の中国でパンが広がっているのでしょうか。
中国では昔からパンを食べていたのか?
結論から言うと、中国にパンが全く存在しなかったわけではありません。
上海や天津、ハルビンなど外国文化の影響を受けた都市では、昔からベーカリー文化が存在していました。特にハルビンではロシア文化の影響を受けた黒パンなども知られています。
しかし、それはあくまで一部地域の話です。
多くの中国人にとって主食は米や麺であり、パンは日常食ではありませんでした。
日本では戦後の学校給食によってパン食文化が全国へ広がりましたが、中国にはそのような全国的な普及のきっかけがありませんでした。
なぜ中国でパン市場が急成長しているのか?
都市化で朝食の時間がなくなった
最大の理由は都市化です。
大都市では通勤時間が長くなり、朝食をゆっくり食べる時間が減りました。
その結果、
- パン
- コーヒー
- 牛乳
- ヨーグルト
といった手軽な朝食が支持されるようになりました。
包子や麺よりも短時間で食べられるため、忙しい会社員にとって便利なのです。
コーヒーブームがパン需要を押し上げた
中国では近年、コーヒー市場が急拡大しています。
スターバックスだけでなく、瑞幸咖啡(Luckin Coffee)などのチェーンが全国へ広がりました。
コーヒーを飲む文化が広がると、自然と相性の良いパンや焼き菓子の需要も増えます。
これは日本でも見られた変化ですが、中国ではここ数年で急激に進みました。
SNS映えするベーカリーが人気

中国の若者はSNSを非常に重視します。
そのため最近は単なるパンではなく、
- 抹茶パン
- タロイモパン
- 黒ごまパン
- 麻薯入りパン
- フルーツデニッシュ
など見た目の華やかな商品が人気です。
これらは「新中式ベーカリー」と呼ばれることもあり、中国独自の進化を遂げています。
日本のパン文化との違い
日本ではパンは完全に生活に定着しています。
スーパーやコンビニに行けば大量の食パンや菓子パンが並び、家庭の朝食としても一般的です。
一方、中国ではまだそこまで浸透していません。
パンは主食というより、
- 朝食
- 間食
- カフェ利用
- ご褒美消費
という位置づけが強いのです。
つまり中国のパン人気は、食文化の欧米化というよりも、都市化とライフスタイル変化の結果と考えるべきでしょう。
中国のベーカリーブームは今後どうなるのか?
今後も市場拡大は続く可能性が高いと考えられています。
理由は、
- 中間層の増加
- コーヒー文化の定着
- 共働き世帯の増加
- 冷凍食品技術の向上
です。
特に冷凍パンは中国でも注目される分野です。
広大な国土を持つ中国では、焼きたて品質を維持しながら全国へ配送することが課題です。
日本企業が得意とする急速冷凍技術や品質管理は、今後さらに価値を持つかもしれません。
日本人への影響
中国のパン消費拡大は、日本人にも無関係ではありません。
中国市場は世界最大級の消費市場です。
もし中国でパン食文化がさらに定着すれば、
- 小麦需要
- ベーカリー機器需要
- 冷凍食品需要
- コーヒー需要
がさらに増加する可能性があります。
また、日本のベーカリー技術や冷凍技術が評価される機会も増えるでしょう。
米食大国と思われがちな中国ですが、その食文化は急速に変化しています。
パンの普及は、中国社会が豊かさや利便性を求める方向へ変化していることを示す象徴的な現象なのです。
STYLE BREAD(スタイルブレッド)
中国でもベーカリー市場が拡大するなか、注目されるのが冷凍パン技術です。
STYLE BREADは焼きたてのパンを急速冷凍し、自宅で手軽に本格的なパンを楽しめるサービスです。
パン文化の進化や食品ロス削減、冷凍物流の発展に興味がある方は一度チェックしてみても良いでしょう。

