近年、中国では副業を持つ若者が急増しています。
かつては「良い会社に就職すること」が成功への近道と考えられていました。しかし現在では、本業だけに頼らず複数の収入源を持つことを重視する若者が増えています。
背景には景気減速や就職難だけでなく、中国社会そのものの変化があります。
なぜ中国の若者は副業を始めるのでしょうか。
中国で広がる副業ブーム
中国では近年、副業が特別なものではなくなりつつあります。
会社員として働きながら、
- ライブ配信
- 動画制作
- ネット販売
- 家庭教師
- デザイン業務
- 翻訳業務
などを行う若者が増えています。
SNSでは副業の成功体験が日常的に共有されており、「本業一本ではリスクが高い」という考え方も広がっています。
特に都市部の若者を中心に、副業は自己防衛の手段として定着し始めています。
「斜杠青年(スラッシュ青年)」とは何か
中国では副業を持つ若者を「斜杠青年(スラッシュ青年)」と呼ぶことがあります。
例えば、
- 会社員/動画クリエイター
- 会社員/ネットショップ運営者
- 教師/ライター
のように複数の肩書きを持つ人を指します。
この言葉が広まった背景には、「一つの会社に人生を預けない」という価値観の変化があります。
若者たちは安定した収入だけでなく、自分の可能性を広げる手段としても副業を考えています。
若者が副業を始める最大の理由は雇用不安
副業ブームの最大の理由は将来への不安です。
中国では若年層の就職難が続いています。
大学卒業生は年々増えていますが、希望する仕事に就ける人ばかりではありません。
さらに、
- リストラ
- 採用抑制
- 景気減速
などの影響もあり、「会社がいつまで自分を雇ってくれるか分からない」と考える若者が増えています。
副業は収入を増やすためだけでなく、失業リスクへの備えでもあるのです。
35歳定年問題も影響している
中国では「35歳定年問題」がたびたび話題になります。
法律上の定年ではありませんが、
- 35歳を超えると転職が難しくなる
- 中堅社員がリストラ対象になりやすい
- 若い労働力が優遇される
という現象が存在します。
そのため20代のうちから、「本業以外の収入源を育てたい」と考える若者が少なくありません。
副業は将来への保険という意味も持っています。
ライブ配信とネット販売が人気
中国の副業ブームを支えているのがインターネットです。
特に人気が高いのは、
- ライブコマース
- 動画配信
- EC販売
です。
スマートフォン一台で始められるため、初期費用が少なく済みます。
また中国では、
- 淘宝
- 抖音(中国版TikTok)
- 小紅書
など巨大プラットフォームが発達しており、個人でも収益化しやすい環境があります。
副業のハードルは以前より大きく下がっています。
副業はFIRE志向ともつながっている
中国では近年、FIRE(経済的自立・早期リタイア)への関心も高まっています。
FIREを目指す若者の多くは、
- 節約
- 投資
- 副業
を組み合わせています。
本業だけでは経済的自由に到達しにくいためです。
副業によって得た収入を資産形成に回すという考え方も広がっています。
その意味で、副業ブームとFIREブームは同じ流れの中にあると言えます。
副業ブームの落とし穴
一方で、副業には課題もあります。
例えば、
- 収入が安定しない
- 本業との両立が難しい
- 過労につながる
- 詐欺的な案件も存在する
といった問題があります。
SNSでは成功例ばかりが目立ちますが、実際には十分な収入を得られない人も少なくありません。
副業は万能な解決策ではないことも理解しておく必要があります。
日本でも考えたい収入源の分散
中国の若者が副業に熱心な理由を見ると、「一つの収入源だけに依存しない」という考え方が見えてきます。
日本でも、
- 終身雇用の変化
- インフレ
- 老後資金問題
などを背景に、収入源の分散や資産形成への関心が高まっています。
その選択肢の一つとして注目されているのが、三井物産グループが運営するデジタル証券サービス「ALTERNA(オルタナ)」です。
ALTERNAは不動産やインフラなどの実物資産へ少額から投資できるサービスで、
- 預金より高い利回りを目指せる
- 株式より値動きを抑えやすい
- スマホだけで始められる
という特徴があります。
副業で収入源を増やすだけでなく、資産そのものを育てるという考え方も重要になっています。
まとめ
中国で副業ブームが広がっている背景には、
- 若年失業率の高さ
- 35歳定年問題
- 景気減速
- FIRE志向
があります。
若者たちは単にお金を稼ぎたいのではなく、将来の不確実性に備えようとしているのです。
副業は中国社会の変化を象徴する現象の一つであり、これからも拡大していく可能性があります。
中国の若者たちの行動を見ると、現代社会では「収入源を分散すること」がますます重要になっていることが分かります。

